イギリスの皆保険制度で大麻草が処方されることになりました

 

BMJ(英国医学雑誌)という世界で指折りの医学雑誌の今週号は、私にはすっかり馴染みのある植物の写真がフィーチャーされています。

以下、巻頭の短い記事を全訳します。


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NHS(国立医療制度)における医療大麻

フィオナ・ゴドリー

先週の英国政府による「大麻は医薬品としての価値があり、医師により処方可能であるべきだ」という公式見解は、価値のある進展だろう。この決断は、現在の処方薬だけでは充分な救済が得られていない数多の患者たち、子どもたちにとって安全かつ有用な治療の可能性を開くものである。これにより英国は、既に医療大麻が合法化されている 40の国々および米国の 29州と肩を並べることになる。国内での医療大麻の研究も今後、大きく可能性を広げることになるだろう。

M・P・バーネスは英国の神経内科医であり、医療大麻に関する法改正において、これまでに積極的な活動を展開してきた。彼によれば「大麻草が殆どの国と地域で長年違法とされてきた経緯を考慮すると、現時点で蓄積されている医学的有用性を示す研究成果の量は驚異的」とのことだ。既に有効性のエビデンスが蓄積している領域には、痛み、痙性、嘔気嘔吐、てんかんがあり、研究が現在進行中の領域には、不安障害、睡眠障害、抗がん剤治療中の食欲低下、線維筋痛症、PTSD、パーキンソン病、認知症の陽性症状、緑内障、膀胱症状、トゥレット症候群などが含まれる。精神症状を含む有害な副作用は、主に THC の含有量が CBD と比べて多い製剤によってもたらされるものである。

バーネスは今、英国内での認可と処方箋の発行に至る道筋が速やかに整備されることを望んでいる。その想いはグレッグも同じだ。グレッグは30歳のクローン病患者であり、成人して以降、「処方薬と非合法薬の両方に頼って何とか生き永らえてきた」と語る。8年間の試行錯誤の末、現在、彼は自家栽培した大麻の吸入使用と、経口摂取を注意深く調整し、症状をコントロールするというやり方に辿り着いている。「もしイギリス政府が僕のニーズを満たす法律を作るのを待ってたら、僕はとっくにこの世にいなかったと思う」と彼は語る。

バーネスが語るように、大麻には何千年にも渡って医薬品として利用されてきた歴史がある。大麻草には100種類以上のカンナビノイドと、その他の多くの化学物質が含まれている。どのような製剤を認可し、誰が、どのような適応疾患に処方可能とするか、全草製剤の扱いをどうするかなど、今後の課題は山積みである。それに関しては、これまでに他の国が導入した制度が参考となるだろう。

今後の制度を整備するプロセスにおいて、我々、BMJ(英国医学雑誌)は医師と患者達のための情報発信と教育の発展に貢献していく。我々は医療大麻の有効性に関する研究投稿を歓迎する。そして、我々BMJは、より広い領域における薬物政策の改革へと向けた啓発活動を今後も続けていく所存である。


遅かれ、早かれ、この流れは日本にも届きます。
その日まで、我々は自分達にできることをコツコツと頑張りたいと思っています。

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